タイランド太平記

タイの政治、経済、文化、生活等、自分が興味を持ったことを、自分なりに解釈して書いています。

欧米での海外不動産開発の仕事に20年以上携わってきましたが、アーリーリタイアして、タイに住み始めてもう10年目。
タイに興味がある、タイが好き、将来タイに住みたいという人のために、ジャンルを問わず、不動産のこと以外で思ったままのことをこのブログで書いてみることにしました。
光があれば影があるように、タイにだって悪いところはたくさんあります。
その結果、やはり日本の方がいい、他の外国の方がよさそうだ、と思う人もいて当然であり、人それぞれですが、その判断の参考になればと思います。

2019年10月

東南アジアでリタイア、人気リゾートベスト3(その4)

プーケット
そして、最後に人気第1位のタイについてです。

1.言語:タイ語(英語はわずかに使われる程度)

2.生活費:1,050ドル/月(約11万円)

3.人気リタイアメントスポット:プーケット、フアヒン、パタヤ、チェンマイ

4.リタイアメントビザ:期間1年、更新可

退職生活者にとってのタイの魅力は、割安な生活費と食文化である。最近、米ドルやユーロといった世界の主要通貨に対してタイバーツが高くなっているものの、物価にはまだ割安感がある。しかも、医療は水準が高いにかかわらず、極めてリーズナブルな費用ですむ。

国内に多くのリタイアメントスポットがあり、かつ、国内移動が容易なところも魅力である。
タイ国内のどこにでも外国人退職者がいて、ビーチ沿いに住みたい人達はプーケットやパタヤに住むし、山間部に住みたい人達はチェンマイを選ぶ。また、フアヒンなどは海と山の両方があるリゾート地。

従って、タイはリタイアリーの間で最も人気のある国ではあるのだが、一方で、ビザ取得の手続きが幾分面倒なのがネックである。

リタイアメントビザを取るには、タイ国内で80万バーツ(約300万円)の預金、もしくは年金等で65,000バーツ/月(約23万円)以上の収入があることが必要であり、ハードルが高い。しかも、期間は1年で、この財務基準を満たしていることを条件に、毎年更新しなければならない。


グーグルサーチ等で調べると、このリタイアメントビザについては失敗談や許可されなかった例が多く出ていて、ビザ取得に苦労している人も多いというのが実情である。

従って、タイで不動産投資をする余裕のあるリタイアリーであれば、期間10年の投資ビザ取得を考える方が得策かもしれない。

さて、コラム記事は以上ですが、実は私も以前、この投資ビザを検討したことがあります。これまでに40㎡~50㎡のコンドミニアム、計8ユニットに投資してきたので、投資額1,000万バーツ(約3,500万円)ならいつの時点でも超えていました。

しかし、自宅を除いてあまり長期で持たず、機関投資家と同じく
市場動向に応じて最長5年で資産を入れ替えていくというのが私の投資方針なので、投資ビザでは10年間、投資の「出口」で足かせとなると思い、諦めました。 

実際、昨年後半以降、市場が大転換し低迷が始まる中、このブログでも書いてきたように手持ち物件を次々と売却し、今は「待つも相場なり」と様子見をしているところであり、このビザでなくて結局は良かったと思っています。

また、
為替市場でのタイバーツ高により、「タイでハッピーリタイアメントはもう夢か?」でも書いたように、タイのリゾート地での生活費はかなり高くなっているので、フィリピンより生活費が安いというのは嘘です。

さらに、最近のトーモー28や30、そして今月末から施行されるタイの健康保険加入義務化で、外国人リタイアリーにとってタイのハードルはますます高くなっています。

ちなみに、この健康保険はタイの保険会社でなければならず、60歳前後のリタイアリーの場合、安いものでも年間5~6万バーツの保険料がかかることになり、70代になればさらに高くなります。

こうなると「タイランドエリートカード
」を使って、50万バーツで5年間の滞在権を買う方が得かもしれません。もっとも、近いうちにエリートカードも値上げに動くかもしれませんが…。


いずれにせよ、このところ高齢者にとってますます住みにくくなりつつあるタイは、ついの住みかとしては、もう期待しない方がいいのかもしれません。

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東南アジアでリタイア、人気リゾートベスト3(その3)

クアラルンプール
人気第2位のマレーシアですが、次のようなことが書いてあります。

1.言語:マレー語であるが、英語と中国語も広く使われ、比較的普及している

2.生活費:1,400ドル/月(約15万円)

3.人気リタイアスポット:ペナン、クアラルンプール

4.リタイアメントビザ:期間10年、マルチエントリー(MM2H)


ラグジュアリーコンドミニアムは、他のアセアン諸国に比べて価格が非常に安い。しかも、マレーシアで自己居住用不動産を購入し、かつ生活費をマレーシアで働かなくとも自己資金で賄えるという証明ができれば、マルチエントリーが可能な10年間のビザがもらえるというマレーシア独自のプログラム、MM2H(Malaysia My Second Home)があり、東南アジアでも特に人気がある。また、このビザを取れば、同伴家族についても同じく滞在許可が出る。

生活費はアセアンの中ではシンガポールに次ぐ高さであるが、それでもアメリカやヨーロッパに比べれば割安である。また、医療費については欧米諸国よりかなり安い。

多様な文化と自然が共存するジョージタウンは、特にアメリカ人リタイアリーの間で人気があるが、クアラルンプールでは、ここ数年、香港人とシンガポール人退職者達の流入が続いている。一方、メラカは、最近、リタイアリー達の間で確実に人気が出てきているスポットである。

マレーシアについては以上です。

このMM2Hビザについては、私も詳しくはありませんが、家族も帯同できるという点が魅力なのだろうと思います。

タイの場合、夫婦できても、もし奥さんが50才以下であればリタイアメントビザは取れないので、面倒なことになります。それでも、50万バーツ払って5年間住めるエリートカードやコンドミニアム等に1,000万バーツ以上投資することで許可される、期間10年の投資ビザというのもありますが、その点、MM2Hはシンプルです。

次回に続く

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東南アジアでリタイア、人気リゾートベスト3(その2)

dumaguete beach
さて、まず、3位人気のフィリピンですが、どうして欧米人に選ばれるかというと、以下がその理由です。

1.言語:英語
2.生活費:1,100ドル/月(12万円)前後
3.人気リタイアスポット:セブ、ラグーナ、クラーク
4.リタイアメントビザ:無期限

まず、フィリピンはどこでも英語が通じるという点で人気が高い。

さらに、東南アジアでリタイアするにはベストともいえるビザ制度がある。このビザの便利なところは、マルチエントリーが最初から与えられるので何度でも出入国が可能であり、しかも無期限でフィリピンに居住可能である。

生活費も比較的安くカンボジアやタイに次ぐ。また、外国人が買える不動産についても制限がなく、値段も破格に安い。

セブ島は日本人や韓国人リタイア組に人気が高く、ラグーナやクラークはオーストラリア人やアメリカ人に人気が高いし、北ヨーロッパ諸国やドイツのリタイア組はフィリピン群島全体に広く住んでいる。

フィリピンについては以上ですが、ここでも一番最初に言語を持ってきているように、使用されている言語の問題は非常に重要です。例えば、タクシーに乗って英語で簡単な行き方を説明した場合、フィリピンなら問題なくわかってくれるのですが、タイのタクシーではほとんど通じないのを経験した人は多いと思います。

特に高年齢の日本人リタイア組にとっては、普段の生活の中で英語が通じず、かといってタイ語という新しい言葉を身につけるのも容易ではないため、生活面での支障が多くなりフラストレーションがたまってしまった結果、1、2年で日本に帰ってしまう人達も多いと聞いています。

ところで、このリストでタイの人気が第1位だからといっても、これは参考にはなりません。というのも、この記事を書いているのがタイランドプロパティといって、そもそもタイのサイトなので、幾分、バイアスがかかっていると思います。従って、この3つの国の各地域が欧米人にほぼ同等に人気があると考えた方がいいと思います。

それに、前回も書いたように、もし海浜リゾートで暮らすのであれば、やはり、私なら英語で気楽に生活できるフィリピン、しかも、プーケットやパタヤよりも治安が良く日本人向きであり、物価も今のタイバーツ高の為替水準であれば、多分、パタヤの半分近い生活費で暮らせるセブ島の方を選ぶだろうと思います。

もっとも、私の場合、東南アジアの大都会が好きなので、今のところ、リゾートに住もうとは思いませんが…。

ところで、セブのCBDにあるコンドミニアムの場合、新築は既に10万バーツ/㎡を超えてきています。先日、アヤラ財閥が建設中のコンドを見てきたのですが、造りやスペック、間取りも大した事がなく、バンコクのアッパークラスにも引けを取るようなプロジェクトでした。

そこで、これがセブのラグジュアリーコンドだ、とアヤラから説明されたのですが、そういう意味では
不動産価格は決して安いとは思いませんでした。もっとも、ビーチリゾートの家(ビラ)などは、また違うのだろうとは思いますが…。

次回に続く

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東南アジアでリタイア、人気リゾートベスト3(その1)

リゾート1
前回、「タイでハッピーリタイアメントはもう夢か?」で、このところのタイバーツ高で、日本人に限らず外国人全体にとって、タイは住みにくい国になってきていると書きました。

また、パタヤで暮らす欧米人などは、フィリピンやカンボジアに再移住をする人達も出てきているというバンコクポストの記事も紹介しました。

しかし、誤解しないで欲しいのですが、ネガティブなことばかりでタイはもうつまらないという印象をもった人もいるかもしれませんが、そうでもありません。

私などは、中国や欧米社会で10年以上暮らしてきて、タイを入れると外国生活は20年を超えますが、やはり、今は東南アジアが一番面白いと思っているし、大都会バンコクの混沌が好きで
日本に戻ろうという考えは、今のところありません。

以前、「海外不動産投資でプチリッチになろう」でも4回にわたって書きましたが、HNWI (High Net Worth Individual)、日本だと
いわゆるプチリッチの登竜門といわれる100万ドル(1億円)前後のネットアス(純資産)ができた人の場合、年齢に関係なくそろそろアーリーリタイアして東南アジアで過ごすことを考えてみるのもいいのではないか、とさえ思っています。

実際、私がこれまで会ってきた友人でもある40代、50代のイギリス人やイタリア人などは、1億円程度のネットアスでさっさとリタイアして、パタヤに移住してきていますから…。


そこで、今回のレポートは、以前、「タイバーツ独歩高、バンコクに住むエクスパットの反応」で紹介した英国系サイトの記事を紹介してみます。

さて、タイの不動産に対する考えは、タイ人、日本人、そして欧米人でそれぞれ違うので、時々、欧米人の考えることを参考にするのも役に立ちます。特に、リゾート地については日本人はチェンマイを除き、ほぼマイノリティですから…。

いずれにせよ、パタヤやプーケットなどの海浜リゾート地を積極的に買っている外国人は、欧米人のリタイア組と中国人投資家による一騎打ちなので、あまり我々には関係ないものの、参考になります。

それに、こういうリタイアメント生活の話になると、やはり日本人より1日の長がある欧米人の方が、ハッピーリタイアメントの過し方を知っていると思うので、紹介してみることにしました。

まず、彼ら欧米人に人気のある東南アジアの国とリゾート地、ベスト3は以下の通りです。

1.タイ(プーケット、フアヒン、パタヤ、チェンマイ)
2.マレーシア(ペナン、クアラルンプール)
3.フィリピン(セブ、ラグーナ、クラーク)

私は、この中で
フィリピンのセブとマレーシアのクアラルンプールには行ったことがあります。その限られた浅い経験と知識からいわせてもらうと、「中低価格帯のプロジェクトが市場を席巻する(その4)」で「考えようによっては、リタイヤ後の日本人ロングステイヤーにとっては、タイよりフィリピンの方が余程住み易いのではないかとも思った次第です」と書いたように、セブ近辺はイギリス人に限らず、英語を第1外国語として話す欧米人にとっても第1候補である理由がわかります。

安い生活費、素晴らしいビーチとエメラルドグリーンの海、そして何より、フィリピン人なら誰でも当然のように喋る英語、が3大ポイントです。

私の場合も、英語での生活はほとんど苦にならないのですが、タイ語は所詮、第2外国語の範疇であり、まだまだ難しいという感覚があります。

従って、欧米人エクスパットにとって、国民のほとんどが英語を喋るフィリピンなら、
生活していくうえで言葉の苦労があまりなく、これは測り知れず大きなメリットだというのがわかります。

一方、マレーシアのクアラルンプールについては、市街地にはゴミもあまり落ちてなくて、街全体が綺麗に保たれているので、日本人、特に夫婦連れの日本人に人気があるのが理解できます。

しかし、私はここに住みたいとは特に思わなかったのですが、やはり東南アジアの魅力である、カオスを感じられなかったのと、イスラム教というどこか違和感のある文化に馴染めなかったからだと思います。

さて、個人的な独断と偏見に満ちた話はここまでにして、ではまず、欧米人達がどう思っているのか、この記事に沿って3位のフィリピンから見ていこうと思います。

次回に続く

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タイでハッピーリタイアメントはもう夢か?(その3)

超円高
もっとも、我々日本人にとっては、2012年前後にこれより凄い超円高バーツ安の時期があったのですが…。

その頃、スーパーリッチなどの市中為替交換業者に1万円を持って行けば、4,100バーツに交換してもらえたのを覚えている人も多いと思います。

当時、私もタイに住み始めて間もない頃だったのですが、巷でいわれていたのが、タイは日本の3分の1の生活費で暮らせる、ということでした。

しかし、バンコクの場合、それはややオーバーながら、少なくとも東京の半分以下の生活費で暮らしていけるというのが、私の実感でした。

その後、このグラフでわかるように、2016年にバーツ安となったものの、それ以降、ほぼ3年間、日本円だけでなく世界の主要通貨に対するバーツ高のトレンドが続いています。

そして、もしこの状況が今後も続くとしたら、欧米人だけでなく我々日本人にとっても、タイはもうハッピーリタイアメントライフとはあまり縁がない国になってしまうはずです。


しかし、いくら貿易黒字と観光収入が魅力といっても、それが今、バーツ高のためにじりじりと減りつつあるわけで、今後、さらにタイバーツ高が続くというよりも、むしろ米ドルを含めた主要通貨に対するバーツ下落が遠からず始まるのではないかと思っています。

もっとも、バーツ下落はまだ1、2年先のことかもしれず、いずれにせよ、バンコクでの不動産投資のタイミングとしては難しい時期なので、新規の投資に関しては、今は様子見が得策だという考えには変わりないのですが…。

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タイでハッピーリタイアメントはもう夢か?(その2)

fx

タイバーツがこれだけ買われる理由は、今も続く貿易黒字と600億ドルを超える巨額の観光収入にある。

ブルームバーグの記録によれば、2019年だけでタイバーツは米ドルに対し6%以上も高くなり、アジア各国の中で最もパフォーマンスの良かった通貨である。

また、みずほ銀行の通貨トレーダーによれば、タイバーツは今後も強い通貨であり続けるだけでなく、他国企業が米国による中国製品に対する関税を回避するために、タイに工場を移転するようなことが起これば、さらにバーツ高が進む可能性もあるとのこと。

40年前、デンマークからパタヤに移住してきたニールズ・コロフによれば、パタヤの欧米人年金生活者たちの一部は、このバーツ高に対し、既に行動を起こしつつあるとのことである。

すなわち、ベトナム、カンボジア、そしてフィリピンへと移住していくエクスパットが増えつつあり、今も数千人のエクスパットが海外移住を検討している。

また、20年前にオーストリアから移住してきたクリスティアン・フォースターいわく、パタヤに住み続ける年金生活者にとって、これからは生活費を切り詰め、生活スタイルを変えて質素に暮らしていかなければならないという一大転期にきている、とのこと。

しかし同時に、タイでの生活費は今のところ、まだアメリカやヨーロッパ等の先進国よりは割安感があることから、これからもタイはリタイア後の移住候補地の1つではあり続けるであろう。

ところで、最初に登場したブライアン・マクシーの話に戻すと、彼が現在受け取っている月額1,000ポンド(約13万円)の年金では、既にリタイアメントビザ更新の要件を満たすことができなくなっていて、今はタイの銀行に80万バーツ(22,000ポンド)の預金をしなければならない。

それでも、彼自身はパタヤを離れるつもりはないものの、80万バーツもの大金を銀行口座で眠らせておかなければならないというのは負担が大きい、とのことである。

以上が、バンコクポストの記事ですが、ここに添付したのが、今日時点の米ドルとタイバーツの交換レートの推移です。これを見ると、2015年後半から2016年末まで1年半続いたタイバーツ安の間に、香港、シンガポール等の外国人投資家が、一挙にタイで不動産投資を始めた理由がわかります。

次回に続く
 

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タイでハッピーリタイアメントはもう夢か?(その1)

Thai Baht

バンコクポストで、最近の急速なタイバーツ高のせいで生活費が上昇したため、欧米人の間でも、タイは住みにくい国になったという記事が出ていました。

これについては、最近私も実感しているので、「今は「入口」ではなく「出口」を目指すとき」や「タイバーツ独歩高、バンコクに住むエクスパットの反応」でも既に書いたのですが、不動産投資とも間接的に関係する興味深い内容なので、これも紹介してみることにします。

たとえば、2016年のバーツ安の頃に、タイは生活費が安いからと、定年退職後のハッピーリタイアメントライフを過ごすためにやってきた人の間でも、自己居住用不動産を購入した人の場合、当時の交換レートでまとまった資金を日本円からタイバーツに交換して送金しているはずなので、今は2割前後の為替差益が出ていることになります。

一方、賃貸で過ごしてきた人にとっては、1バーツが3円50銭以上という今の為替レートでは、家賃も含めると馬鹿にならない生活費となってしまい、もうハッピーリタイアメントどころではない状況になっているのかもしれません。

しかし、輸出が減り、観光収入も減り、経済全体が低迷しつつある中、どうしてタイバーツだけが世界の主要通貨に対して独歩高を続けているのか、私を含めて不思議に思う人が多いはずですが、その理由についてもこの記事は書いてあります。

さて、下の記事は定年後のリタイアメントを過ごすためにタイにやってきたイギリス人の話で始まりますが、興味深いので全訳してみることにします。

題:タイバーツ高がハッピーリタイアメントライフの夢を打ち砕く

イギリス人のブライアン・マクシ―は、UKポンドで受け取る年金で十分余裕のあるリタイアメントライフが過ごせると信じてタイに移住してきたのだが、今のタイバーツ高により、最近はリタイアメントビザ取得のための財務要件を満たすのが難しくなってきているのを実感している。

彼はかつて航空機のエンジニアであったが、20年前に55歳で移住してきたころには、タウンハウス、ピックアップトラック、オートバイといったものを安く買うことができた。当時、1ポンドは60バーツの価値があったからである。しかし、今は38バーツにしかならない。

その頃、彼が住むパタヤでは、物価が安く生活しやすい場所として、主にヨーロッパの定年退職者に人気があったのだが、もう今はそんなことはない。

これは急速なバーツ高が、タイで過ごす外国人達に与えている影響の一つの例であるが、実はタイバーツは、この5年間で米ドルに対し、世界で最も強くなった通貨のベスト5に入っているのである。そして、これがタイの輸出競争力を低下させ、2014年以来最低の経済成長に引き下ろしてしまっている。


昨年、タイ政府は8万件のリタイアメントビザを発給したが、それでも2014年から30%の増加となった。このビザを取るためには、外国人はタイ国内の銀行に80万バーツを預金するか、65,000バーツ/月の年金収入、もしくは、年金収入と預金の合計が80万バーツなければならないという決まりになっている。

タイの移民局によれば、2018年、イギリス人がリタイアメントビザの取得数で最多数を占めていて、それに続いてアメリカ人、ドイツ人、中国人、スイス人と続いたが、彼らはいずれも、安い生活費と太陽に満ちたリタイアメント生活を夢に描いてタイにやってきたのである。

ところで、1997年に起こったアジア通貨危機当時、叩き売られたタイバーツであるが、今は世界中の投資家から、魅力ある安全な通貨と目せられるようになっている。

次回に続く

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藤澤愼二 ฟุจิซาวะ ชินจิ

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